今回は伝説の投資ファンドである村上世彰氏が率いた村上ファンドの投資術を紹介したいと思います。
そして、その投資術から学ぶポイントを説明します。
投資をしている方には、考え方などを参考にして頂ければと思います。
伝説の村上ファンドの投資術
村上ファンドとは、私が憧れた投資家の村上世彰氏が率いた投資ファンドで2005年頃は連日ニュースを賑わし、儲けまくっていました。
村上ファンドについては以下の記事で解説していますのでご覧ください。

そんな村上ファンドの投資術が生涯投資家の中で紹介されていました。
村上ファンドの投資に対する考え方
村上ファンド代表の村上氏の投資に対する考え方は非常にシンプルで、利益を得る目的で株式や不動産、事業に資金を投入することと語っており、割安だと考えたものに対しては株式に限らず投資するそうです。
そして、大事なことは失敗したと気づいた時に、いかに素早く損切りできることだとも語っています。それは、失敗による損失を最小限に食い止めることができるだそうです。
つまり、村上氏の投資のポイントは以下の2点ということになります。
- 割安なものに投資する
- 失敗した場合は素早く損切りする
どちらも当たり前のことのように思いますが、損切りするのは苦痛を伴いますし、割安なものを見つけるのも簡単ではありません。
それでは、村上氏がどのような基準で割安と判断し投資しているのかを具体的に説明したいと思います。
村上ファンドの投資基準
村上氏の投資スタイルは割安に評価されていて、リスク度合いに比して高い利益が見込めるものに投資するということです。
村上氏はこれを「期待値」と呼んでおり、期待値が1.0以上の時に投資するそうです。
そして、この期待値の算出方法は以下の通りです。
100円を投資して、0円(0倍)になる可能性が20%で200円(2倍)になる可能性が80%の場合は期待値は1.6ということになります。
計算方法は 0×20%+2×80%=1.6 ということになります。
100円を投資して、0円になる可能性が70%で800円になる可能性が30%の場合の期待値は2.4ということになります。
上記の通り、0円になる可能性が高くても、数倍になる可能性があれば期待値が大きくなるのは非常に面白いし、参考になります。
リスクが高くても、それに余りあるリターンがあれば期待値は大きくなります。
そのため、多くの投資家が避ける0円になる確率が20%を超えるようなリスクの高い投資の場合でも、村上氏はこの期待値が1.0以上の時には投資するそうです。
なお、この期待値を的確に判断するためには、投資対象の経営者の資質の見極めや世の中の状況の見極め、経験に基づく勘などが必要だと語っています。
また、期待値の他に重要視しているのはIRR(内部収益率)だそうです。
村上氏はこのIRRの値が15%以上であることを基準としているそうです。
IRRの計算は私には難しいので、興味のある方は他の文献等に任せたいと思いますが、企業が投資した資金により新たな資金を生み出して、加速度的に事業を大きくしていくことができるかを見極めるそうです。
上記にプラスしてリスクを査定し投資するかどうかを判断するそうです。
まとめ
村上ファンドは、「期待値」「IRR」「リスク」を基準に投資するかどうかを判断しているということが分かりました。
村上氏の期待値の算出には経験や豊富な知識が必要ですし、IRRの計算も難しく簡単に算出できるものではありません。
ただ、基本的な投資スタンスについては非常に参考になると思います。
要するに村上氏のように儲けたければ、期待値の高いものに投資し、失敗したと思えば即座に損切りすればいいのです。
結局、期待値の算出は村上氏と全く同じでなくても自分なりのオリジナルの基準で算出し、それが1.0以上なら投資するのでもいいのかなと思います。
後は自分のオリジナルの期待値の制度をいかに上げていくか、トライ&エラーが重要であると思います。
そして、やはり損切りは重要だということです。

