今回は、現在の株価が割安かどうかの判断基準は何年先の予想EPS(一株当たり当期純利益)から計算すべきかというテーマについて考えたいと思います。
EPSは私が多用するPERの計算の元になり指標です。
このテーマは以前、以下の記事で検討課題に挙げた特定の銘柄に投資する際に定量的な判断基準を作成するために必要です。

現在の株価が割安かどうかの判断基準は何年先の予想EPSから計算すべきかを検討
何年先の予想EPSから計算すべきかを検討する理由
投資の判断基準の代表的なものとしてグロース投資とバリュー投資があります。
バリュー投資は、簡単に言うと現在の株価が、その会社の企業価値から考えて割安という場合に投資する手法です。
そのギャップはその会社の保有資産などの本来の実力から計算される株価と現在の株価との差異になるかと思います。
一方でグロース投資はその会社の成長性に投資し、将来の成長した企業の価値に対して今の株価から割安かどうかを判断します。
私が行っている投資手法ではこのグロース投資の判断基準も重要になります。
なぜなら、IPO銘柄はPERが高いものが多く、基本的には将来の成長に投資することになるからです。
以下の記事でも記載していますが、 私は現在は高PERのグロース系の銘柄の買い時については、成長性の判断材料となる業種や特徴、そして値動きをチェックし、感覚でエントリーしていますが、定量的な判断基準を作りたいと思っています。

株価は未来の業績を織り込むと言われていますが、定量的な判断基準を算出するためには何年先かの予想EPS(一株当たり当期純利益)を元に計算するしかありません。
具体的には、数年先の純利益が~億になっていて、EPSは~になる想定だから、現在の株価で将来のEPSからPERを計算すると20倍以下だから割安だとかを判断することになります。
そのため、この何年先のEPSを利用するかということは、定量適な判断基準を作るためには必要になります。
何年先のEPSを用いて割安かどうかを判断するかの結論
株価は何年先のEPSを用いて割安かどうか判断すべきかということを考えた場合、数学などの答えが決まっている問題とは違い明確な答えは無いと思います。
そのため、どのようなアプローチで答えを出すべきか考えた所、以下の結論に達しました。
株価は投資家の売買により決まる
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つまり、多くの投資家が何年先の収益を想定して売買しているかを調べればOK
今はインターネットという便利なものがありますので、機関投資家や個人投資家などの記事から統計を取りました。
短いもので半年、長いもので10年間などがありましたが、圧倒的に3年~5年先の成長から判断しているという内容が多かったです。
まとめると、グロース投資を実践している投資家は、その株の3年から5年先のEPSから計算して割安かどうか考えて買っている人が多いということになります。
未来の予想をする際に、遠い未来より少しでも近い方が予測の精度も上がると思いますので、私は3年先の予想EPSから定量的なエントリーポイントを計算したいと思います。
まとめ
今回、現在の株価が割安かどうかの判断基準は何年先の予想EPSを用いて計算すべきかを検討した結果、3年先が最適という結論に達しました。
そして、当たり前のことに気が付きましたが、成長し続ける銘柄にはこの話は関係ないということです。
仮に3年後、予想通り成長した場合に、その銘柄の株価が適正なPERになるとは限らず、更に10年先まで成長すると考えられていた場合は10年先までの高PERを保ち続ける可能性もあるからです。
3年先の予想EPSで計算するというのは、あくまでも定量的な基準を作るための手段であり正解ではありません。
結局はずっと成長し続ける銘柄を買えば、どのタイミングでも割高ではないということです。
そんな良い銘柄に投資したいものです!