立会外分売は悪材料か?デメリットと株価の推移を考察

今回は、新興市場銘柄でよく発表される立会外分売について、考察したいと思います。

既存株主からすると立会外分売は悪材料と受け止められるかもしれませんが、デメリットや立会分売後の株価の推移について考察し、悪材料かどうかを考えたいと思います。

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立会外分売は悪材料か?デメリットと株価の推移を考察

まずはじめに、そもそも立会外分売とは何かを説明したいと思います。

立会外分売とは?

立会外分売とは、証券取引所などの取引時間外に、大株主などが保有する大量の株の売り注文を、多くの一般投資家に割引して分売する方法のことです。

要するに大株主などが大量に株を売り出したい時に、市場内で売却するのではなく、時間外に市場価格より安く一般投資家に売却することです。

もしも流動性の低い銘柄の場合に、市場内で大量の売り注文を出したら、暴落どころかSTOP安になり売り切れない可能性もあるため、立会外分売は有効な手段だと思います。

市場価格より割引して売り出されるため、立会外分売で株を手に入れる投資家にはメリットがあり、売りたい価格で大量に売り出せる大株主にもメリットがありそうです。

それでは、既存株主にとっては悪材料なのかを考えたいと思います。

そのためには、立会外分売がなぜ行われるのかとデメリットは何かということを考える必要があります。

立会外分売の目的

立会外分売は大株主が大量の株を割引して売り出すというものですが、なぜその大株主が株を売り出したいのか理由や目的を調べる必要があります。

考えられる目的は以下の通り大きく3つあると思います。

  1. 市場替えの要件を満たすため
  2. 流動性を確保するため
  3. 単純に大株主が何らかの理由で売りたい

それぞれを説明します。

1.市場替えの要件を満たすため

例えばマザーズから東証1部に市場替えする場合には業績や保有資産、的確要件以外にも、以下の要件も満たす必要があります。(2018年12月現在)

  • 株主数:2200人以上
  • 流通株式数:2万単位以上
  • 流通株式時価総額:20億円以上
  • 流通株式数(比率):上場株券等の35%以上

上記の通り、いくら優良な会社で売上や利益、時価総額が高い企業でも、大株主が株を独占していて、株主数が足りていなかったり、株が流通しておらず、流動性の低い銘柄は東証一部への市場替えはできません。

そのため、東証1部に市場替えを目指す企業は株主数や流通株式を増やすために、ほぼ固定されてしまっている大株主の株を少しずつたくさんの投資家(一人当たり200株までに制限)に分売して、要件を満たすことを目的としています。

2.流動性を確保するため

板が薄く流動性の低い銘柄はリスクが高いため、大口投資家からは敬遠されることが多いです。

そのため、大株主が保有している固定株を市場に流通させて、流動性を上げる目的のために行われます。

3.単純に大株主が何らかの理由で売りたい

役員をしている大株主の一人が会社を辞めるために保有株を売り出すなど、上記の1、2以外の理由での売り出しです。

単純にお金が欲しいだけの可能性もありますし、こればっかりは正確な目的は分かりません。

 

なお、本当は別の理由があるにせよ、とりあえず流動性を確保するためという一見前向きな目的を出すかもしれませんので、2番目の分売理由も場合よっては、あまり意味がないかもしれません。

立会外分売のデメリット

既存株主にとって、考えられる直接的なデメリットは一つだけだと思います。

そのデメリットは単純に市場価格より安く株を手に入れる投資家が複数現れるため、その投資家が直ちに売り出せば、売り圧力になり株価が下がる可能性があることです。

実際に立会外分売当日は株価が下がることも多いです。

ただし、立会外分売は増資と違って1株当たりの価値は下がりません。

また、安く手に入るといっても2~3%程度です。

この程度の変動は新興市場株では日常茶飯事のため、たいした売り圧力にはならないと考えています。

大口株主が市場内で大量の株を売却することはよくあることで、市場外で大量の株を売ってくれて、それを事前に告知する立会外分売自体のデメリットはほとんど無いと考えています。

むしろ、市場内で大株主が売り抜けている方が印象が悪いです。

 

では、次に立会外分売自体はデメリットはほとんどないと言いましたが、それを実施したことにより株価が上がるのか下がるのかについて考えたいと思います。

立会外分売後の株価の推移について

株価の上げ下げについては、投資家の心理が大きく関わってきますので、立会外分売自体の仕組みがどうというより、それを実施したことにより、投資家達がどういった印象を受けるかが大事になります。

例えば、内部の揉め事などで役員が退任して売り出すとなれば、会社としての印象がよくありませんので、既存株主から売られて株価が下がるかもしれません。

つまり、立会外分売後の株価が上がるのか下がるのかは、実施する目的が重要です。

市場替えの要件を満たすための立会外分売は非常に投資家の印象が良く、株価が上がる可能性が高いと思います。

一時的に立会外分売の価格に近づいて、下がったりすることはありますが、東証一部への市場替えを目指す企業は業績が良いことが多いため、長い目で見れば株価は上がる事が多いです。

直近では、私の保有株の中でファイバーゲートとフェイスネットワークが立会外分売を実施しましたが、いずれも東証一部への市場替えの目的だったため、立会外分売前よりも株価は上昇しています。

(フェイスネットワークは業績が半信半疑の部分があるため、上昇したといっても、まだまだ低空飛行中ですが。)

その他の理由での立会外分売後の株価の推移については、銘柄によるとは思いますが、株価は上がらないかもしれません。

基本的にはとんでもない悪材料を抱えていて、それを知っている大株主が売り出せばインサイダー取引になりますので、露骨な悪材料がすぐに飛び出すということは無いと信じたいですが、経営陣が自社株を売る場合は、出来ればそれなりの理由が欲しいです。

また、流動性を上げる目的というのは、その銘柄の人気がなければ売り物が増えるだけという事にもなりますので、株価が上がらないもしくは下がるかもしれません。

個人的には市場替えの要件を満たすためという前向きな理由以外で、経営陣が自社の株を売るというのは良い印象を受けません。

流動性の確保は市場の株の流通量も大事ですが、その銘柄の人気自体が一番重要だと考えています。

そのため、流動性を上げたいというのなら、まずは株式分割やIR活動を充実させて人気銘柄になることを目指すべきです。

 

ちなみに、立会外分売後の朝の気配は、一時的にSTOP高付近まで行くことがありますが、最終的には下がりますのであまり期待しないようにしてください(笑)

私も初めは立会外分売後の朝の買い気配を見て、テンションが上がった後に、午前9時前に平常の株価に下がりがっかりしました。

まとめ、立会外分売は結局のところ悪材料か?

まとめると立会外分売自体は、株の希薄化がなく、一株当たりの価値も下がりませんので、制度的にはデメリットはほとんどないため、基本的には悪材料でも好材料でもありません。

しかし、実施する目的によっては悪材料にも好材料にもなります。

そのため、私は以下の通り考えています。

  • 東証一部への市場替えを目指すための立会外分売は好材料
  • それ以外の目的での立会外分売は総合的に考えて悪材料

上記はあくまでも、私の考えであり参考までにして頂きたいですが、立会外分売を発表した企業のIRをチェックして、実施目的を確認するのは重要です。

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